ということで。
昨日はとんでもないモノを見つけましたが気を取り直してサロンワークでの縮毛矯正でも。
あんなに「縮毛矯正は簡単」みたいに書かれてるのが凄く腹立たしいので笑、今回はめちゃくちゃ細かく書こうと思います笑
専門用語も飛び交いますがそこはスルーしてください、「ああ、それだけ色々考えてやってるんだ」程度に思ってくだされば、、。
今回はご新規で来られたお客様です。とても素敵な方で写真も撮らせていただけましたので使わせて頂きます。
まずはご来店時ですね。
もともとのクセもさることながら、毛先にはパーマがあります。しかもなかなかのダメージ笑
ご希望は毛先のパーマは残しておきたい、とのこと。
つまり、ストレートの人が毛先にゆるくカールをつけたスタイルが理想なのか?とダイスケ的判断。また、カラーも全体カラーの繰り返し履歴があるのでダメージ状態は細かく分かれます。
さて、こんな状態の髪に薬を使うときってそんな簡単ではないですよ笑 てかサロンワークの中でも割と神経使う方です。
ましてパーマ部分は残さなければならないので、
・どこまで薬をつけるのか?
・境目をどう自然につなぐのか?
・そして、薬をつける部分すらダメージ度合いは均一ではない
・なのにクセはなかなか
なので薬剤理論や矯正技術+デザイン力がフル稼働です。
人の頭で最も癖の伸びにくい後頭部内側です。そういう場所だからこそ、僕はビフォーアフター載せます笑
大きくうねるクセに表面のザラつきがあるタイプです。写真は無いですが顔周りはそこに加えて極端に毛が細い、つまり弱い上に薬剤を反応させる部分が少ないんですね。
さて。一般的にメーカーさんがラインナップしている矯正の薬剤は強さ別に2〜3段階です。
素人向けのなんちゃってマニュアルだけで使い分けできますか?笑
そもそも使い分けどころか塗り分けする塗布技術はありますか?笑 また、塗り始めと塗り終わりでは時間差ができますがそのタイムラグを埋めるためにスピード塗布できるでしょうか笑
更に更に、薬剤の使い分けだけでは対応できないシビアな状態ならどうやってコントロールしますか?笑
本気で縮毛矯正しようと思ったら最低でもこの辺はしっかり整理、理解し使いこなさないといけません。加えてその後のドライ、アイロン、2剤といったファクターもあります。
頭痛くなりますよね?笑
安心できるプロにお任せしましょう笑
で、今回ですが塗り分けたり時間差でいくには少し骨が折れる状態です笑 なので全く別の角度からアプローチしました。以下は難しい話になるので興味の無い方はスルーしてください笑
一般的に矯正の薬剤(カラーもパーマもですが)は、アルカリ性で髪は弱酸性です。つまり、髪の毛を不安定なphに持っていかないと薬剤は力を発揮しないんですね。ですが、そのアルカリが髪を傷める要因になるのです。
そこで強さの異なる薬を使い分けたり、時間差で塗布したりするのですが・・
今回のようなシビアな状態かつご新規様(履歴がはっきりとわからない)の場合完璧な塗り分けは難しいこともあるので、そもそもアルカリを使わない方向をセレクトしました。
最近では、アルカリを使わなくとも反応する薬剤も出てきてます。が、だからこそアルカリの薬剤よりも難しいんですね。その後のドライ、アイロン、2液等が複雑になるのです。
そしてダメージのシビアなパーマ部分は残すということはその部分には絶対に薬剤はついてはいけないです。なのでしっかりプロテクトもしての施術になります。(表面上薬剤がつかないのはもちろん、内部で反応もさせない、お流し時にもつけないようにする)
ま、そんなこっちゃ笑、で今回はGMTというアルカリゼロでも反応させることのできる薬剤オンリーで。もちろんアルカリを使った薬剤とはドライやアイロン、2剤のやり方等は異なります。
が、プロなのでそこはしっかりと笑
なんかウンチクが長くなりましたがアフターです。笑
「え、毛先ストレートじゃないしパサつきあるやん」と思った方はそっとブラウザを閉じましょう。
そりゃそーです。お客様の求めるデザインとしてパーマを残した部分は枝毛やパサつき感は残ります(だってなんもしてないもん)が、しっかり癖の部分はストレートに。境目の不自然さもありません。
どこまで伸ばしてどこからパーマを残すのか、そして境目をどう自然に繋げるか。ここは薬剤知識よりもデザイン面でしょうかね。。
カールがどこから始まったらかわいいのか、をしっかり考えないと。
伸びにくい後頭部内側もしっかりストレートに。
こちらのお客様が求められてたのは
「ストレートの人が毛先にカールをつけたスタイル」なので最後は軽くスタイリングをさせていただきました。
例えばこのような方を毛先までストレート、ならば写真で映る見た目だけならもっとキレイになります。どこからパーマを残すか、境目の処理等を考えると全部ストレートの方が楽だったりもしますから笑
ただ、ヘアスタイル、デザインとしてお客様がそこを望まないのであればそこに応えるのがプロです。
いやいや、パーマ部分残すより全部ストレートにした方がキレイだから!なんて美容師側の押し付けは必要ないんですね。
最後はご自宅でのケアやスタイリング方法をお伝えさせて頂き終了でした。
喜んで頂けたみたいで何よりです。
ということで、縮毛矯正=ただ伸ばす、ではなくお客様の数だけヘアスタイルの種類があり、望むことも違うわけです。もちろん髪の状態も様々。
そしてシビアな技術だからこそセルフでなんてもってのほかです笑
くせ毛でお悩みの方はついつい靡いてしまいそうなフレーズ等もネット上には氾濫してますが、こういったことも是非ご参考ください。
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